ステーブルコインとは
ステーブルコインは、法定通貨などに価値を連動させた暗号資産です。多くは米ドルに1対1で連動するよう設計されており、1トークン=約1ドルで推移します。
CoinMadoの銘柄一覧でUSDT・USDCなどが常に「約1.00ドル」「変動率0.0%」と表示されるのはこのためです。
何に使われるのか
- 取引の基軸:多くの取引所でBTC/USDTのようにステーブルコイン建てで売買される
- 一時的な退避:値動きの大きい銘柄から一時的に移しておく
- 送金:法定通貨より速く、時間帯を問わず送れる
- DeFi:貸借や流動性提供で広く使われる
種類と仕組みの違い
「価格が動かない」という結果は同じでも、それを実現する方法はまったく違います。 リスクの性質も異なります。
1. 法定通貨担保型(USDT・USDCなど)
発行元が銀行に米ドルや短期国債を保有し、その裏付けでトークンを発行します。
- 仕組みが単純で理解しやすい
- 発行元を信用する必要がある:本当に資産があるか、いつでも償還に応じるか
- 監査報告や準備金の開示内容が、発行元によって差がある
- 発行元が特定アドレスを凍結できる場合がある
2. 暗号資産担保型(DAIなど)
ETHなどの暗号資産を担保に発行します。担保自体の価格が変動するため、発行額より多くの担保を預ける(過剰担保)設計になっています。
- 発行元への信用に依存しない
- 担保の急落時に清算が発生する
- 仕組みが複雑で、想定外の動きが起きうる
3. 無担保・アルゴリズム型
担保を持たず、需給をプログラムで調整して価格を保とうとする方式です。
この方式は過去に大規模な崩壊を起こしています。 2022年のTerraUSD(UST)は、価格が1ドルから急落して短期間でほぼ無価値になり、市場全体に波及しました。
「価格が安定している」という表示は、その仕組みが健全である保証にはなりません。
ディペッグ
連動が外れて1ドルから乖離することをディペッグと呼びます。
法定通貨担保型でも起きます。2023年にはUSDCが、準備金を預けていた銀行の破綻懸念から一時0.87ドル付近まで下落しました。その後、預金保護の方針が示されて回復しています。
ディペッグは「発行元や担保に対する信用の変化」で起きます。 価格が動かないことと、リスクが無いことは別です。
確認しておくとよい点
ステーブルコインを扱う際に見ておくとよい項目です。
- 準備金の内訳が公開されているか(現金か、他の資産か)
- 監査や証明の報告が定期的に出ているか
- どの国の規制下にあるか
- 過去にディペッグを起こしたことがあるか
いずれも発行元の公式資料で確認できます。SNSの情報ではなく、一次情報を見ることが重要です。
日本での扱い
日本では2023年の改正資金決済法により、ステーブルコインが「電子決済手段」として位置づけられました。国内で発行・仲介できる事業者には登録が必要です。
海外発行のステーブルコインを国内の取引所で扱う場合も、この枠組みの対象になります。制度は変更されることがあるため、最新の情報は金融庁の公表資料で確認してください。
※本記事は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。